島根県松江市は、築城から約400年を迎える国宝・松江城の天守保存修理「令和の大修理」にかかる総事業費が、当初見込みの14.5億円から倍増し、29億円になる見通しであることを明らかにした。この大幅な増加は、詳細調査で判明した屋根瓦の浮きや装飾品の破損といった予想以上の損傷、および近年の物価高騰による工事費と工期の延長が主な要因である。工事期間は当初の3年間から3年7か月に延び、維持管理費は当初見込みの2.4倍にあたる12億円に達すると試算されている。松江市は、国と県からの補助金、天守の一般開放による登閣料収入、企業版ふるさと納税などを活用した寄付により、市の実質負担額を2億4500万円に抑える計画だが、寄付目標額6億円の達成は現時点で困難な状況であり、市民の理解と協力が不可欠となっている。